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ウォルター・クレインのモノクロームの世界 妖精の女王
ウォルター・クレインのモノクロームの世界 妖精の女王
ウォルター・クレインのモノクロームの世界 妖精の女王

ウォルター・クレインのモノクロームの世界
 妖精の女王

~Edmund Spenser(エドマンド・スペンサー) 原作~

「絵本芸術の祖」ウォルター・クレインが描く、幻想と寓意の叙事詩――

本書は、19世紀末に刊行された豪華挿絵版『妖精の女王』(1895–1897)の魅力を、精緻なモノクローム挿絵と日本語解説によって再構成したビジュアル・ガイドです。16世紀イングランドの詩人エドマンド・スペンサーの代表作『妖精の女王』は、アレゴリーに満ちた壮大な叙事詩であり、エリザベス1世の治世を讃えるために書かれました。
物語は、アーサー王になる前の若き王子と、各巻に登場する徳を象徴する騎士たちの冒険を通じて成長する姿を描きます。竜、剣、騎士道、怪物、魔法、恋愛が融合した「ハイ・ファンタジー」の原型ともいえる作品であり、寓意に満ちた幻想的な世界が展開します。

絵本芸術の祖とも称されるウォルター・クレインが挿絵を手がけた特別版が1895年から1897年にかけて刊行されました。本書は、この特別版の挿絵をモノクロームで復刻し、文学とアートが融合した美しい世界を再現しています。

大挿絵88点と主要な挿絵をすべて収録し、各章ごとに予告詩やクレインのテキストに基づいた日本語訳とシーン解説を併記しています。各章ごとのあらすじも記載しており、クレインが描く『妖精の女王』の世界観への理解がより深まります。背景には、古紙風の淡いベージュを配し、特別版の雰囲気をできる限り再現しました。

クレインが生み出したこの白黒の世界は、色彩のないモノクロームでありながら、その限りない物語性を伝えてくれます。 『妖精の女王』の幻想的な世界と、クレインの装飾芸術が融合した“絵と文学の一体化”を、じっくりと味わっていただける一冊です。

■ウォルター・クレインの生い立ちと影響

ウォルター・クレインは1845年、リヴァプールで生まれました。芸術的な家庭で育ち、13歳で木版彫刻家ウィリアム・ジェイムズ・リントンの工房に弟子入りし、そこで修行を積みました。19歳でエドマンド・エヴァンズと出会い、絵本制作に革命をもたらしました。二人は美しい木口木版による多色刷り絵本を制作し、当時の絵本の常識を打破。クレインの絵本は、色彩や構図、装飾性において芸術性の高い作品を次々と生み出し、世界中で評価されました。 また、クレインは日本美術、特に浮世絵から大きな影響を受け、その影響が彼の絵本にも色濃く表れています。日本の美を取り入れることで、彼は西洋の絵本に新たな視覚的感覚をもたらしました。

■アーツ・アンド・クラフツ運動と社会的活動

クレインは、ウィリアム・モリスの影響を受けてアーツ・アンド・クラフツ運動に参加し、美術と工芸の境界を超えた「トータル・デザイン」を目指しました。この運動の一環として、クレインは絵本制作において装飾、文字、挿絵が一体となった本作りを追求。さらに、社会主義系の機関誌に風刺漫画を寄稿し、労働者階級の苦境を鋭く描きました。

■芸術と社会に残した遺産

クレインの作品は、絵本の枠を超えて、芸術的、社会的に大きな影響を与え、彼の生涯を通じて高く評価されました。彼が遺した数々の作品は、現代においても私たちの心に残り続けています。本書は、クレインの芸術の真髄を、精緻な白黒の線描による挿絵と共に再現し、『妖精の女王』の世界をさらに深く、鮮やかに感じさせてくれることでしょう。

■CONTENTS

  • ウォルター・クレインの生涯
  • エドマンド・スペンサーの『妖精の女王』解説
  • 第1巻 赤十字の騎士 ― 聖性の物語
  • 第2巻 サー・ガイアン ― 節制の物語
  • 第3巻 ブリトマート ― 貞節の物語
  • 第4巻 キャンベルとトリアモンド ― 友情の物語
  • 第5巻 アーティガル ― 正義の物語
  • 第6巻 サー・キャリドア ― 礼節の物語
  • 第7巻 無常 ― 不変の伝説
ウォルター・クレインのモノクロームの世界 妖精の女王

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